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着物リメイクの洋服は裏地の素材で「着心地」と「長持ち度」が決まる

裏地に「紅絹」を使用

裏地に「色付きシルク」を使用

裏地に「別の正絹着物」を使用

【美しさ】【着心地】【長持ち】すべての面で、着物リメイク品の裏地にはシルクが一番!

2017/05/26

着物リメイクのオーダーで一番多いのは【洋服】ですよね。
「ワンピース」「チュニック」「コート」「ジャケット」「パンツ」などです。

そして、洋服と言えば「裏地」が必要になる場合も多いですね。
今日は、裏地の「素材」について書いてみたいと思います。

通常、コートやジャケットには裏地を付けますし、ワンピースにも付ける割合は多いです。

チュニックでも着物の生地によっては裏地を付けないといけません。肌触りの悪い着物生地や、刺繍の入った着物生地などです。


一般的に、洋服の裏地素材の代表格は「キュプラ」です。
サラサラしていますので重ね着してもツッパリ感がなく、静電気も少ない為、たしかに裏地には適した生地です。

でも…ちょっと待ってください!

裏地用の生地は、所詮、裏地用の生地ですよ。
色も単色(ほぼ白)で、まぁ”ダサイ”こと。

日本文化を継承する正絹の着物生地には如何なものか?と思ってしまいます。

そして実は、あとで説明しますが
表地になる正絹の着物生地にとってもキュプラやポリエステルなどの化学繊維系の裏地は良くないのです。

そしてそして

裏地は見えないのではなく
  【見える】し、あえて【見せる】部分でもあります。


既製品の洋服を買う場合は、裏地は元々付いているのでどうにもならないでしょう。

しかし、「着物リメイクで洋服を作ろう」と考えているあなたには…
「裏地」に気を使ってほしいのです。

その最大の理由は…

●表地がシルクの着物リメイク品では、「裏地にもシルクを付ける」のが理想的だからです。

シルクの最大の弱点とは何でしょうか?

それは、「湿気に弱い」という点です。

裏地に通気性の悪いキュプラなどの化繊を付けた場合、湿気がこもりシミ・カビの原因になる可能性が高まります。

これが、昔から着物の裏地にはシルクが使われている理由です。

現在でも、シルクの着物にはシルクの裏地、化繊の着物には化繊の裏地が使われていると思います。

これは上記の理由からです。
なので、着物リメイクの洋服も裏地にはシルクを付けるのが望ましいです。

あなたにとっても、そのほうが「着て満足感」を得られますし、
私達にとっても、「着物リメイク品の美しさや着心地の良さ」を伝える事が出来ます。

これが、コートやワンピースの裏地にはシルクをお薦めしている理由です。

ワンピースなら、着物の裏地をそのままワンピースの裏地に使っても良いです。
オシャレに仕立てたいなら「色付きシルク」を使用します。

コートやジャケットの場合は、裏地は別の着物の【表地】を使いましょう。
その辺のモノとは「品格が違う」上着になりますよ!


まとめると…

● 正絹(シルク)の着物を洋服にリメイクする場合は、裏地もシルクを使う。理由は、正絹は湿気に弱いので裏地が化繊だと通気性がない為にシミ・カビの原因となります。

● オシャレ着の裏地は、あえて【見せる】というのも有りです。裏地は他人からチラッと「見える」部分です。オーダーで作るのなら裏地にも気を使ってください。


PS.

「後々のメンテナンスの事を考えれば裏地は化繊のほうが良い」
という人(店)がいます

化繊の着物をリメイクするなら、それで良いと思います

しかし現実はほとんどの着物は正絹(シルク)です
「正絹の着物の裏地は、なぜシルクなのか」

それを考えると、答えはおのずと分かりますね!

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