「見えない部分に気を配る」当店が最もこだわっている部分です。
2015/07/01
どんな商品を作るときでも、もちろん表面の見栄えも大切なのですが、「中身」や「裏」などの直接は見えない部分のデザインや構造に気を遣ってリメイクをしています。
たとえば、トートバッグで説明しますと…
表面(おもて)のデザインも、ない頭をひねって考えていますので猛アピールしたいところですが(笑)、このブログでは、あえて「中」について書いてみたいと思います。
まずは、デザインに関しての「中」ですが、
上の写真でおわかりのように、見返し部分・持ち手の裏部分を、外ポケットと同じ生地(オレンジ)を使用しています。
まぁ人それぞれの好みだとは思いますが、無難に黒でまとめるより、艶というか華のある作品になっていると思います。
つぎに、構造に関しての「中」ですが、
当店いにしえのトートバッグは、中身が空っぽでも自立します。
(写真は、中が空っぽのまま置いただけで撮影しています)
それでいて、ふっくらした風合いと適度なしなやかさを実現しています。
恐らく、巷で販売されている着物リメイクや帯リフォームのトートバッグは、着物生地に接着芯を貼って中袋を付ける構造だと思います。
接着芯にはバッグ用の硬いものもありますが、硬い接着芯を使用するとバッグ全体がピンとし過ぎて、着物の風合いが損なわれます。
したがって当店では、バッグに硬い接着芯は使用しません。
当店のバッグの「ふっくら」「しなやか」「しっかり」とした風合いは、接着芯の質、及び、中に詰め物を入れることで実現しています。
このように、
着物を、ただ単に作り変えて「別の形」にするのが、着物リメイクではありません。
「見栄え」「使用感」「物としての構造」をトータルで考えて、その"モノ"の条件を満たした商品こそが「着物リメイク商品」だと思いますし、また、そうでなければ着物リメイク品の価値自体が低下してしまいます。
私が普段から強く主張している、「着物リメイクお直し店」と「着物リメイク専門店」の違いがここにあると思います。
当店では着物リメイク品を決して「安売り」はいたしません。
それ相応な適正価格をお客様より頂戴しております。
が、それに相応しい仕上がりは期待していただいて大丈夫です。