買って後悔した帯を、リメイクする事でわだかまりを取る。
2015/09/05
着物リメイクされるお客様の動機には、いろいろあるんだな、と思いました。
ある着物好きなお客様が「この帯を何かにリメイクしてほしい」と、茶色で六通の袋帯を当店に持参されました。
いろいろ話をさせていただいたところ、
「お茶やお花が好きで着物を着る機会が多いし、普段でも着物を着るほど着物好きで、いろんな着物や帯を持っているのだが、どうもこの帯はツルツル滑って締めにくいのが気に入らない。何かにリメイクしたい」
という事でした。
くだけて申しますと、
「良いと思って買ったけど、品定めが甘かった、チキショー」(笑)
という感じで、当店に来られました。
こういった「袋帯」を、すべての生地をムダなく使い切るには、ソファー周りで使用するリビングセット(クッション・テーブルセンター・ティッシュBOXカバー・フラワー)が一番ですので、ご提案させていただきました。
着物に限らず、このように「高くついた買物」は、誰しも何回かご経験がおありだと思います。
そんな時、その買った「品物」は、どうしていますか?
たいていの人は「そのまま使わずに放置」しているのではないでしょうか。
このお客様の偉いところは、
「使っていない物を活かそうとするお考え」
が、素晴らしいと思い、ブログに綴らせていただきました。
私達が常日頃から強く想っていること、
「タンスの肥しになっている着物や帯を活かす」
「日本文化の象徴である着物、及び着物の絵柄を後世に残す」
という事にピッタリ当てはまる、エピソードでした。
もちろんリメイクすることでお金は使います。
でも、もしそのままこの帯をずっと手元に残すとすれば、"浪費した"という気持ちをずっと引きずることでしょう。
この方は、この浪費した帯をリフォームすることで見事に自分の中のわだかまりを消したのです。
