想い出の七五三の着物を「額絵」にリメイク。
2014/12/25
男の子用七五三のお着物から額絵のご注文いただきました。
40年近く前のお着物で生地の劣化やシミ・カビなども見られました。
着物を額に収める場合、いったん解いてから柄を合わせ直し、生地の補修および裏打ちをした後に額におさめます。
額も特注品で見栄えは抜群です。
このようなリメイクの場合は、簡単な作業のように思われがちですが、いわゆる写真立てに写真を入れるように簡単ではありません。
額絵になさるお客様はたいていの場合、「着物を裁断して額に入れるだけ」という簡単なイメージをお持ちです。
確かに、裏にしっかりした芯を貼って額に収める事も可能です。
しかし、それでは恐らく1年はもちません。
生地のヨレ・タレ、全面ガラスと密着しない、など見るに堪えない額絵になります。
着物リメイクの額絵の場合は「布」ですので、ヨレやタレが一切出ないような加工が必要になってきますし、湿気対策や紫外線対策なども必要になってきます。
もちろん、ご予算も多くかかりますが…
リメイクする目的を考えた時、何十年でも綺麗なままの額絵でなければ意味がありませんよね。
断言します。
「写真立てに写真を入れるが如く、着物リメイクの額絵を作るなら、春夏秋冬、1年を過ぎたあたりが限界です」
寒暖・湿度の差・紫外線・重力などが原因です。(ちなみに蛍光灯の光でも色抜けしますので)
「安物買いの銭失い」にお気を付けください。