大島紬を定番デザインのショートチュニックにする理由。
2015/07/02
大島紬をリメイクしてのロールカラーショートチュニックです。
着物リメイクでチュニックにされるお客様の中では、一番人気のシルエットです。
着物を洋服にリメイクする場合は、やはりこういったシンプルでゆったりしたシルエットのチュニックやワンピースにするのがベストでしょう。
着物の生地にはストレッチ(伸縮性)がない為、タイトなシルエットの洋服にはリメイクしないほうが無難です。
そして、着物の生地は一生ものですので、洋服にリメイクしても一生着られるようなシンプルかつ定番のデザインにしておくのが一般的です。
売れるデザイン・流行のデザイン・かっこいいデザイン・若者向けのデザインにしようと思えば、もちろん出来ます。
しかし、お客様ご自身の大切な着物を解いて洋服に仕立て直して、
「着る機会を増やし、末永く着用する」のが着物リメイクの真の目的なわけですから、その「目的」をデザインに反映していないと意味がありません。
●シンプルデザインで末永く着用して楽しめる。
洋服にリメイクされる方は、このことをご考慮されることをお薦めします。
最近のご相談で…
「色打掛をドレスにリメイクして結婚式に着たのですが、そのドレスをまた洋服にリメイク出来ませんか?」
というご相談がありました。
私の回答は…
「色打掛は生地が厚く、たぶん刺繍も多く施されていると思います。後々の洗濯などのメンテナンスを考えるとお薦めはいたしません。洋服以外のものにされては如何ですか?」
という返事をいたしました。
これは極端な例ではありますが…
結局は、
「一時の憧れや流行で購入したものは、一時しか使用し得ない」
という事だと感じます。
皆さん、着物自体がそうではありませんか?
高いお金を払って購入したけれど、結局は着ずじまい…。
これらの事が、
「着物リメイクで洋服にする時は、シンプルな定番にするべき。」
とお薦めする理由なのです。