縫製の「質」と「値段」についてズバリ書きます。
2015/06/02
かなり前のブログ記事で、着物リメイク業界の「ドレス」の仕立て代は高いのでは???と書きました。
本日は、その延長でお話したいと思います。
「高い」というのはあくまで価格ですから、その内、下請け縫製代がいくらなのかは当然わかりません。
縫製工場に出しているなら高い。
自社に縫製専属の社員がいるなら普通。
個人の縫製士と契約しているなら安い。
という事になるかと思います。
ここで問題です。
では「質」は、どう判断すれば良いでしょうか?
工場⇒自社⇒個人、の順でしょうか?
私は違うと断言します。
縫製の質は、あくまで、「縫う人の腕」なんです。
工場の縫製職人が縫うから安心なのですか?
それは違います。
上手な人が縫うから安心なのです。
工場の縫製職人は絶対に上手なのですか?
それは思い込みです。
腕の良い人が縫うから上手なのです。
この理屈から言えば…
「個人で腕のたつ縫製士」と契約している店は…「安くて上手」
という事になります。
当店いにしえは、まさにこれを実現しています。
そして、それが成り立っているには理由があるんです。
それは、「岡山県という地の利」があるからです。
岡山県倉敷市児島…と言えば…国内ジーンズ発祥の地です。
まさに「縫製の町」を有しているのが岡山なのです。
全国的には、腕のある縫製士さんは高齢化もありどんどん減る一方です。
しかし、ここ岡山では、有り難いことにまだまだ大勢の縫製士さんがおり、私達も心強い限りです。
当店が、特徴的で複雑なデザインの商品をこの価格で作れるのも、こうした縫製環境という裏づけがあるからなのです。
今の日本においては、個人で腕の良い縫製士さんは、ほとんどいないと言っても過言ではありません。
当店でも、開業以来、一週も欠かさずずっと縫製スタッフを募集し続けています。
その中で、やっと現在の敏腕スタッフ数名がいるわけです。
私は、着物リメイク(リフォーム)店の命は、
●プロデュースできるデザイン力
●縫製スタッフの質
この2点だと思っています。
この両輪を、最高のレベルにするべく日々努力をしています。