着物リメイクの仕方【丸帯】
2015/02/12
丸帯は、もうほとんど作られておらず希少な帯です。
当店の在庫丸帯も20本程度しかありません。
そんな丸帯ですが、柄が「超日本的な絵柄」になっているものが多いので、リメイクでは人気の素材になっています。
まず、丸帯の特徴としては…
両面全通(両面すべてに柄がある)であること
刺繍柄になっていること
地の生地は生成り(淡い灰色がかった黄褐色)であること
が挙げられると思います。
この特徴の中で、「刺繍柄であること」がリメイクし辛い要因となっています。
刺繍柄が何故リメイクし辛いのか、その理由は…
裏にかなりの刺繍糸が出ており始末が大変であること
紫外線に弱いこと(蛍光灯でも色が抜けます)
という厄介な問題があるからです。
これらすべての特徴を勘案すると、丸帯でリメイク出来る品物というのは限られてくると思います。
考えられるのは、「家の中のインテリア品」ですね。
しかも刺繍という事を踏まえると、「観賞する品物」にリメイクされるのが妥当だと思います。
具体的には…
タペストリー
クッションカバー
ランチョンマット以外の敷物
フラワー
数珠入れ(使用頻度が少ないので痛まない)
などが良いと思います。
しかし丸帯の柄は本当に素晴らしい柄が多いので、バッグにしてほしい、と言うご相談も現実には多いのです。
そのような場合は、もちろんお仕立てをいたしますが、後々のメンテナンスをしっかりとやらないとワンシーズンで色が抜けることとなります。
市販のUVカットスプレーで1~2か月に一度程度メンテナンスをする必要があります。
これを怠ると半年くらいで刺繍部分の色が抜けるでしょう。
出来ればインテリア品にリメイクされてもUVカットスプレーを振ることをお薦めします。
何故なら蛍光灯でも色は抜けるからです。