丸帯でバッグを作る時に知っておくべき事。
2015/07/08
着物リメイク(帯リメイク)の人気商品に「バッグ」があります。
中でも「丸帯」で仕立てるバッグは日本的で綺麗ですので特に人気がありますよね。
帯は、丸帯に限らず、その適度な生地の固さからバッグにリメイクするのに非常に適しています。
私は、他の着物リメイク店のブログを拝見していましたが、紫外線に関しての記事はほとんど目にしませんでした。
何故でしょう?
帯には紫外線に弱いものが多いから内緒にしておくのでしょうか?
もし、そうなら、着物リメイク店の大きな"罪"ではないでしょうか?
この事を、しっかりとお客様に説明しているのでしょうか?
帯の中でも特に丸帯は紫外線に弱いんです。
紫外線に弱いとは、色が抜ける現象です。
直射日光でなくても一年でかなり色抜けします。
毎日そのバッグを見ているから気が付きにくいと思いますが、元の帯の残布があれば見比べてください。
丸帯リメイクのバッグを一年以上ご使用されているなら、かなり色の差がハッキリと解かるはずです。
対策は一つしかありません。
日傘と同じく市販のUVカットスプレーを2~3か月に一度ふってください。
でないと夏場なら半年でかなり色抜けするはずです。
そして使わない日は押入れにでも入れておく事です。
(室内でも紫外線はとどきますし、蛍光灯でも色抜けします。)
写真は当店の店頭ウインド近くに(直射日光は当たりません)約一年飾っていた丸帯です。
向かって右側が裏側になっていた面で、左側が表側にしていた面です。
如何ですか?
すぐに違いがお解かりいただけると思います。
日に当たらずとも一年でこれだれ色抜けするのです。
丸帯のバッグをメンテナンスせずに2~3年も使用するとハゲハゲで使い物にならなくなりますよ。
私が問題提起したいのは…
果たしてこの事を各リメイク店はお客様に対して明確にお伝えしているのかどうか、と言う点です。
このブログを読まれた方は、丸帯でバッグを仕立てる事にはなんら問題はありませんが、後々のメンテナンスを必ず行うことを強くお薦めします。