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モノ作りにおいて「品質」が基準を満たしている事は絶対条件だと思う

クッションは45㎝×45㎝で、中身取り換え可能なカバータイプが望ましい

衝撃緩和材を入れているので自立するほどしっかりしています

トートバッグはA4ファイルが入る大きさが望ましい

2018/02/01

モノを買う時の"基準"は人それぞれですよね。
  デザイン、値段、機能、色、クオリティー(品質)…

それらの中で最も重要な"基準"はどれだと思いますか?

それは、クオリティー(品質)です。

理由を説明しましょう。

デザインが良くても
値段が安くても
機能が多くても
色が気に入ってても
クオリティー(品質)が悪ければ、モノとして役に立たないからです。


それは着物リメイクも同じで、"品質"が最も重要です。

ただし着物リメイクでの"品質"とは、縫製のことではありません。
(正しくは縫製も品質の一つですが、仕立屋である以上、綺麗な縫製は"当たり前"なので、ここでは割愛します。)


「品質」とは

JIS Z 8101:1981(品質管理用語)には、次のように定義されています。

「品物またはサービスが、使用目的を満たしているかどうかを決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体」

わかりやすく言うと、

その「モノ」が本来持ち得ていなければならない構造や機能

という事です。


私が着物リメイク業界に身を投じて驚いたのは、この「品質」を満たしていない商品が多い、という事です。
これにはビックリしました。

長年、アパレル業界にいた私には信じられない光景でした。
 「これでお客さんは納得して高いリメイク代を払うのか…」
他の業界では、有り得ない事です。

洋服以外の商品で、その傾向が顕著だと感じています。
特に、「バッグ」、「クッション」、「数珠入れ」などの商品です。

もう一度いいますよ、品質とは…

【その「モノ」が本来持ち得ていなれればならない構造や機能】です。


私が考える着物リメイク品の品質とは…

バッグの場合は以下の3点です。

●衝撃緩和材を使用して(入れて)作っている事
●使い勝手を考えるとA4サイズの物が入る大きさが望ましい
●各種バッグの「定義」に則した品である事

(バッグには、トートバッグ・ハンドバッグ・ボストンバッグなど種々あり、それぞれの用途があります。そのネーミング・商品名に則した"大きさ"や"形"である事)

いずれも「当たり前」の事なのですが…
写真等を見るかぎり、「エッ?」と首をかしげる商品があるのは事実です。

たとえば…

あなたもご存知のように、着物の生地は非常にしなやかですが

どう見ても、そのしなやかな着物生地に接着芯を貼っただけの構造のバッグじゃないの?

というのが一番多いです。
つまり、見るからにヘナヘナに見えるやつです。

※勿論ワザとそういったデザインにしているバッグもありますよ。


次にクッションの場合ですが…

●着物リメイクのクッションは、カバータイプが望ましい
※中綿閉じ込めタイプは、へたった時に中身を変えられません。
高価な着物地で仕立てる事を考えると、中身の取り換え可能なカバータイプのほうが良い。
ちょっとした汚れ等は洗うかシミぬき出来ます。
中綿閉じ込めタイプは縫製部分が見えないので、いい加減な縫製をしている可能性もある

●クッションには「標準規格サイズ」があります。
45㎝×45㎝、この規格サイズで仕立てるほうが望ましい。

※規格サイズであれば、中身のヌードクッションはホームセンターなどで手軽に購入できます。
その他のサイズはホームセンターでは売っていませんので、中綿がへたった時に困ります。

これも、ごく当たり前の理屈なのですが…

イレギュラーなサイズ(たとえば40㎝角や30㎝角など)で作っているところもあります。


共通して見えてくる事は、

「簡単でコストをかけずに仕立てている」

ことです。


そのサイト内に書かれている事は、すべてが重要で事実だと思います。
しかし、もし商品の品質(構造や機能)について書かれていなければ注意が必要かも知れません。

ネット上ではウソは絶対に書けません。

 書かれていない = 書けない訳がある(そのかわり安い)

これインターネットでは常識です。
ネット通販を頻繁に利用している人ならわかると思います。


着物リメイクをする、ということは
大切な着物にハサミを入れる、ということです。

 安物買いの銭失い

にならないよう、きちんとした業者に頼んでください。



PS.

実は、着物リメイクでは

「ご自分の"着物をリメイクしたこと自体"に満足」されるお客様がとても多いんです。

お気持ちはわかりますが

そうではなくて

「もっと品質やデザイン」に目を向けてください。

お客様の厳しい目にさらされる事が、

今の着物リメイク業界には必要だと考えています。

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