大島紬を二種類のトートバッグにリメイク。
2015/06/17
大島紬のお着物から、二種類のトートバッグを制作させていただきました。
一つは当店オリジナルデザインの流線型切り替えのトートバッグに。
もう一つは表生地は切り替え無しの一枚物で、口閉じは巾着仕様に。
トートバッグの口閉じは、当店では基本マグネット仕様にしていますが、ご希望があれば、「巾着閉じ仕様」や「ファスナー閉じ仕様」なども可能です。
また、グレードをアップしたい方は、持ち手をフェザーや竹タイプに変えることも可能です。
このタイプのトートバッグは人気ですので、過去に数多く制作させていただいておりますが、絶対にはずせない大切なポイントがあります。
● A4サイズの物が入ること
● 衝撃緩和材を入れて仕立てること
この2点は、バッグの基本・根幹の部分です。
バッグの役目とは何でしょうか?
◆ ある程度の大きさの物が入る
◆ 中に入れた物を保護する
これがバッグに課せられた役割だと思います。
この基本的な機能が備わっている上で…
※ デザイン性に優れている
※ 便利な機能(ポケット等)がある
というのが、「素晴らしいバッグ」の定義だと考えています。
ところが…
こと"着物リメイク"のバッグに関しては、
「着物や帯をバッグにリフォームした」事だけで、満足している傾向があります。
このことは、お客様側にも作り手側にも当てはまると感じています。
●市販の高級バッグにも見劣りしないデザインや構造や機能。
ここを目指してリメイクに取り組んでいるお店が、はたして何件あるでしょうか?
【着物リメイク品とは、「想い出の品」とか「記念の品」だから、そこまでお客様は求めていない。その着物を継承した品物を作るのが着物リメイクの本質だし本分である。】
という意味の発言をしておられるリメイク店があります。
間違いではない、正解と私も思います。
しかし私は同時に、「お客様の満足度の向上」…即ち商品の完成度(デザイン・構造・品質・機能)の向上は、今後の着物リメイク業界に必要不可欠だと考えています。
商品の完成度に関しては、着物リメイク業界はまだまだ未成熟です。
私はアパレル業界に長年いたので、その辺の目利きは出来るつもりです。
現状の着物リメイク店の内で、たとえば百貨店に並べられるレベルの品物を仕立てている所は、ほとんどないと言って良いでしょう。
私達は、ある意味では"職人"です。
職人は"品質や技術の向上"が仕事の本分でもあります。
私達は、あくまでも「開発」「改善」「品質の向上」を高いレベルで繰り返さねばならないと考えています。
さて…写真が二種類の大島紬のトートバッグです。
●中身がカラッポでも自立し、A4サイズの物が入ります。