着物リメイクで、「薔薇の花束」。
2015/08/22
この、「薔薇の花束」は、形見分け品あるいはご自身での観賞用にリフォームするのに人気です。
このリメイクの特徴・利点は、
何と言っても、「置き物なので傷まない」という事です。
通常、洋服や小物、あるいは日傘やバッグも同じですが、基本的に「使用するもの」は、遅かれ早かれ痛み、摩耗します。
しかし、フラワーや額絵、あるいは暖簾やタペストリーなどの「観賞するもの」は、家の中でよほど日当たりの良い場所に置かない限りは、一生モノとして観賞していただけます。
私が、着物リメイクの形見分けで、フラワーをお薦めする理由はここにあります。
形見分け品では、「なるべく使用しても傷まない品物」といった理由で、使用頻度の少ない数珠入れが人気であることからも…
大切で想い入れのあるご身内のお着物をリメイクして形見分けをするのは良いが、使用するうちに傷んでしまっては元も子もない…
と、考えるのが普通だと思います。
ただ、大切な想い出ゆえに、
「いつも、そばに持っていたい」
と、考えてリメイクする品を決める、というお気持ちも良くわかります。
着物は、同じ着物を毎日着るわけではありませんし、ましてや現代では、滅多に着る機会もないので、紫外線による劣化を考える必要はありません。
しかし、着物をリメイクした形見分け品、中でも「身近に持つ品」は、ほぼ毎日、紫外線にさらされる事になります。
私は、形見分け品に限らず、着物をリメイクする品物を決める際には、このことを充分に考慮また理解して決定するべきだと思います。
想い入れのある大切なお着物にハサミを入れるのです。
リメイク後の最大の敵は、「紫外線」だと思ってください。