「同じモノは作らない」というポリシー。
2015/08/26
形見分けでの小物制作に多いのが、巾着やポーチあるいは数珠入れなどの、「同じ商品を数点ご依頼される」というケースです。
このような場合、まったく同じデザインの品物を作るか、あるいは一部分でも違った生地を使い同じデザインになる事を避けて作るのか、考えどころかと思います。
今まで、いろんなお客様を見てきましたが、大半の方は、「人とまったく同じモノを手にする事は出来れば避けたい」と思っていらっしゃいます。
それはそうでしょう。
着物リメイクとは、基本的には"一点物"であるはずですから…。
当店では、出来る限り同じ品物は作らないよう努力しています。
写真は、あるお客様から形見分け品のご依頼でした。
ご覧になって解かるように、裏地あるいは中袋にそれぞれ違う生地を使うことにより差別化しています。
また、この場合には渡す方が女性なのか男性なのかによっても、使う生地の色目を考える必要があります。
形見分けでは、そんな細かな部分に気を配る必要もあるのです。
男女兼用で、当たりさわりのない生地を使用する事は簡単です。
しかし先程も書きましたが、着物リメイク品とは一点物であることが基本だと考えています。
このようなご提案をお客様にさせていただき、
形見を渡す方々の性別をお伺いし、
場合によってはご年齢もお伺いする。
形見分け品では、このようなちょっとした打ち合わせをする事で、渡す方によく合った品物にすることが可能になります。
従来より私は、着物リメイク屋とは…
●仕立て屋さんではなく、プロデュース屋さんである。
という事を最も重要視して仕事をしています。
ほとんどのお客様は、「ご相談」から入ってこられます。
そのご相談に対して真摯に向き合い、良きご提案が出来る着物リフォーム店であり続けようと思っています。