着物リメイク商品を開発するときの考え方
2015/06/19
本日は当店いにしえの 「着物リメイク商品開発の基本的な考え方」 をお話します。
サンプルを作る際には、
第一に、デザインを最優先します。
第二に、そのデザインで作ると、どこをどう補強すべきか検討します。
第三に、縫製の仕方を検討します。
最後に、サンプル縫製を実施します。
第二と第三は、当たり前のことですよね。
一番重要なことはデザインだと考えています。
しかし、この「デザイン」に力をいれると、いろんな弊害が出てきます。
①生地にムダが出る。
②裁断・縫製が複雑になる。ゆえに価格が高くなりがちになる。
③縫製スタッフが嫌がる。
など、価格や、スタッフの士気にかかわる問題まで、さまざまな弊害が行く手を阻みます。
しかしお客様は、私達リメイク屋に何を期待してご来店くたさるのか。
その答えは、着物リメイクで「世界に一つしかない自分だけの一点物」を手に入れたい、という事だと思います。
たしかに着物リメイク商品は結果的にすべて一点物になりますが、生地や柄の違いによる差別化ではなくて、その商品の特徴を明確に打ち出すよう心掛けています。
写真は、当店オリジナルデザインのトートバッグです。
曲線で生地を切り替えたデザイン。
その曲線を利用した特徴的な外ポケット。
生地を継いでいる為、大きさも自由自在に仕立てる事が可能。
などの特徴や利点があります。
もちろん利点ばかりではなく、「絵柄物には適さない」という欠点もありますが、その場合には切り替え無しで一枚物で仕立てる事も出来ます。
このように、商品を開発する際には、
デザイン性に優れているか。
お客様のアレンジ等のご要望に対応が出来るか。
などを特に重要視しています。