90才過ぎたお婆さんに着物を売りつけるのはアリなのか?
2016/11/18
結論から申しますと…
「売る」のはアリでしょうが、
「売りつける」のはナシだと思います。
何故、こんな内容の記事を書こうと思ったか、と言えば、
この仕事をしていると、体感的に約7~8割のお客様が、
「着物の処分に困っている」
「着物を捨てたくない、かと言ってもらってくれる人もいない」
このような人がとても多いです。
要は日本中のほとんどの着物は「箪笥の肥し」状態なわけです。
まぁ、それは仕方ないでしょう。
ここ50年はどんどん欧米化が進む時代でしたし、
買った着物を着なくなるは理解できるし仕方のない事です。
また、成人式の振袖や嫁入り道具としての着物一式揃えるのも、日本的で決して悪いことではないです。
どちらかと言えば、途絶えぬよう受け継いでいってもらいたい慣わしです。
だけど、
過去に何名か、こんな人がいました。
その人たちはいずれも超が付くほどのご高齢者でした。
「つい最近、着物を"買わされた"のだが、やっぱり着ないので、あんたの所(当店)で何か役立ててもらえますか。」
と、見るからに高そうな着物数枚を当店に寄付しようとするのです。
お話を伺うと、
「出入りの呉服屋さんに薦められるままに買った」、という状況がよくわかりました。
過去にこんな人が2、3名いらっしゃいました。
これはもちろん氷山の一角だと思います。
日本中に同じようなご高齢者が大勢いらっしゃる事でしょう。
悲しみ
怒り
同情
いろんな感情が湧いてきました。
●販売するのは良いが、押し売りはダメ
ましてや弱者であるご高齢者に対しては絶対にダメ
当たり前のことが、守られない世の中…
なにも着物業界に限った事ではないと思いますが…
ほんまに、嫌な世の中です………最低や((+_+))