【知らないと失敗する】リメイクに使う着物を選ぶ時のポイント
コートの裏地とブラウス、日傘とコートをコーディネート
コートの裏地とブラウス、日傘とコートをコーディネート
下のバッグ中袋と合わせたコートの裏地
このバッグの中袋は、上のコートの裏地とコーディネートしています
2018/04/21
ファッションコーディネートの基本中の基本に…
3色以上は使わない
というのがあります。
頭から足元まで1色というのもどうかと思いますので、一般的には「2色か3色でコーディネートするのが理想」とされています。
着物リメイクで洋服にする場合、これを頭に入れて考えると良いです。
最近でこそ娘が嫁ぐ際に着物一式を揃える親も少なくなりましたが、
あなたが今40才以上なら、親が揃えてくれた着物がお手元に沢山ある人も多いのではないでしょうか?
あるいは、お婆様やお母様の着物を譲り受けて箪笥にしまったままの人も多いと思います。
着物から洋服へリメイクを考えている人は
お手持ちの着物から2~3枚を選ぶと良いです。
ただし、それぞれ1着ずつ作る、という意味ではないですよ。
選んだ2~3着の着物で「トータルコーディネート」して作る、という意味です。
たとえば…
写真のように、です。
この例では、総柄・単色・黒紋付の3枚の着物を使用しています。
総 柄 → コートの表地、日傘
単 色 → コートの裏地、ブラウス
黒紋付 → パンツ、日傘
このリメイクの特徴は…
① コートの裏地とブラウスを共布にしてコーディネート
② 日傘はコート・パンツと共布にしてコーディネート
という事になります。
日傘の代わりにバッグにしても良いし、日傘とバッグの両方作っても生地は足ります。
この例からも解かるように、
リメイクする着物を選ぶとき、黒紋付(喪服)や、色無地の着物を含めるとコーディネートしやすいと思います。
柄物の着物だけではガチャガチャした感じになりますので、
コーディネートするなら無地か地模様の着物、または訪問着や絵羽織など柄面積の少ない着物を含めると良いです。
着物の生地は、洋服(上下)に比べて約1.5倍も多いのです。
しかも、その生地は高価なシルクです。
着心地や肌触りもとても良いです。
柄や模様も綺麗で品のあるものが多いです。
そんな理想の生地が手元に何種類もあるのに、それを利用しない手はありません。
それと
着物としてはパッとしない色柄でも、ワンピースやチュニックにしてみるととても可愛く仕上がる場合が多々あります。
実際、毎日この仕事をしている私でも
少し言いにくいのですが…
「この着物でチュニックを作っても如何なものか???」
と思う依頼も正直言ってあります。
でも
出来上がってみると、
「あれっ、思ったほど悪くないし、逆に可愛いなぁ」
という結果になる事も多いのは不思議ですね。
これが、着物という素材そのものの力でしょうか?
【まとめ】
着物を洋服にリメイクする時の、着物の選び方
① メインとして使う着物を選ぶ
(柄物系…大島・紬・訪問着・小紋など)
② サブとして使う着物を選ぶ
(単色系…色無地・地模様・絵羽織など)
③ 何かと使い勝手の良い黒紋付きもあれば良い
着物リメイクでコーディネートを目指すなら、これを覚えておいてくださいね!
PS.
たとえコーディネートしない場合でも
作り手側の私達としては
柄系・単色系など
数枚の着物をお送りいただいたほうが有り難いです
なぜなら
洋服やポーチには「裏地」
バッグや巾着には「中袋」
といった【見せ所】の生地として使用出来るからです
見えない部分こそオシャレに…
美品を作る基本です