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「何にリメイクしようか?」決める時の注意点

2015/05/22

<その① ストレッチ性>

通常、着物生地にはストレッチ性がほとんどありません。
なので、避けなければならない着物リメイクは、

●タイトなシルエットの洋服
●少しでも傷んでいる生地での日傘
●少しでも傷んでいる生地での座布団カバー

等、使用する時、生地に負荷のかかる品物は着物リメイクには不向きと言えます。

たとえば、
着物リメイクの定番商品といえば「日傘」ですが、傘を開いた時に生地にかなりの負荷がかかるのは、想像できると思います。

このような場合、生地の傷んだ部分が原因で、破れる可能性が非常に高くなります。
座布団カバーも同じ理屈で、座った瞬間に破れる場合があるでしょう。

「着物生地はストレッチしない素材」ということを念頭にリメイク品を決めましょう。

<その② 縮緬と絞り>

「縮緬」「絞り」と言えば、着物を代表する生地ですが、
リメイクで使用する生地としては、非常に扱いの難しい「厄介者」です。

その理由は、

●洗うと縮む、または伸びる。
●アイロンをかけると風合いを損なう。

です。
当店では、縮緬や絞りの着物から、洋服と日傘へのリメイクはあまりお薦めしておりません。
リメイクするなら、小物・バッグ・インテリアファブリック等がよいでしょう。

<その③ 古い着物生地>

当店でも、「古い着物生地(戦前のもの等)をリメイクしたい」との、ご相談はよくお受けしています。
この時の注意点は、「生地の痛み」と「生地の経年劣化」は違う、ということです。

このような古い生地は、たとえ目に見える痛みがなくても、生地全体が「弱っている」のです。
補強芯を貼った上で、小物かバッグ、あるいはタペストリー等の飾り物にすると良いでしょう。

……………………………
いずれにしても、上記の3つは、「着物生地の見極め」という点で共通していますよね。

着物リメイク(着物リフォーム)をする際、最も大切な事は、

●その生地の性質を知った上で、その生地を見極める

ということです。

そして、その生地に見合ったリメイク品にすると良いでしょう。

一番失敗する確率の高いパターンとして、最初にリメイク品を決めてしまう事です。

「この着物を、これに変えたい」というお気持ちは良くわかります。
しかし、その気持ちばかりが強く、少々生地に無理があっても「突っ走る」パターンが一番危ないと思います。

そのあたりの是・非の判断は、ある程度経験しないとわからない事でもあります。

リサイクル着物屋時代から、毎日古い着物や帯を手に触り見てきている私達には、その判断は一瞬で出来ます。

古い着物のリメイクの是・非が解からない場合は、当店にお着物をお送りください。
即答させていただきます。


※ 着物や帯別の、個別の制作例はこちらをご覧ください。

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