間違いない!あなたの着物は長い着物の歴史上で最高の品質です
2018/06/25
過去1000年、もしかして未来も含めて、
あなたの世代(現在40代~60代の人)が持っている着物が、品質・色柄共に着物の歴史上で最高のものである可能性は高いです。
(一部の高級品を除き、一般庶民が着る正絹着物の場合で書いています)
戦後の昭和25年位~昭和末期にかけて作られた着物ですかね。
いわゆる「高度成長期」に製造された着物です。
あくまでも、着物リメイクをしている私の主観なのですが…
戦前の着物は、高級品を除いては品質・色柄共に明らかに粗末だと思います。
また平成に入ってからの着物は、特に柄に関しては明らかに重厚感に欠けます。(売れない絵師が書いたような軽い感じの絵柄が多い)
化繊が多くなり、正絹だとしても質は低下しています。
それらに比べて戦後で昭和中期~末期の着物は、正絹の品質の良いものが多いし(触るとわかります)、柄もとても細やかで上品なものが多いです。
考えてみれば、ごく当たり前の事なのかもしれません。
なにしろ高度成長期なのですから…
生産技術・生産量ともに劇的に向上した時代
国民全てが中流階級といわれた時代
大量に作っても売れるから、低コストで良い品を作れたんですよね。
ところが…
すごく皮肉なことに…
今40代~60代というのは、着物をリメイクする人の年齢層と、完全に一致しているのです。
つまり…
着物を着なくなった世代の人達が
着物の歴史上で一番完成度の高い良質の着物を持っている
という、恐ろしくも悲しい事実。
しかも、それらのほとんどは着ず仕舞いで箪笥の中。
いずれ、箪笥の中で朽ち果てて行くと思います。
残念としか言いようがありませんよね。
たしかに、衣類(繊維)には「寿命」はあります。
永久ではありません。
でも、その中でも絹はメンテナンスさえすれば他の繊維の何十倍も長持ちします。
100年単位で、ですよ。
だから日本に限らず、他の国の民族衣装にも絹が多く使われているのです。
その中でも最高の品質を誇る国産の絹。
その絹を使って作った着物の歴史上で最高の着物を
私達、着物を着ない世代の人達はムダにしているという事実。
これは重たいと思います
これは恥ずべきだと思います
これは解決しないといけないと思います
私はよく
「着物とは両親の気持ちそのものだから、着るにしても、保管するにしても、リメイクするにしても大切にするべき」
という趣旨の心情的な内容をこのブログに書きます。
今日は、それとは別の角度で
「物の価値という点でみても、あなたの着物は着物史上で最高のものですよ」
という事を伝えたいのです。
この二つをまとめると
あなたが持っている着物は、両親から送られた着物史上で最高の着物
ということが言えるのです。
これお世辞ではなく、事実ですからね!
人間は、いつかは必ず死にます
今お持ちの着物をどうするのか、考える時が必ず来ます
その時に思い出してください
【今あなたが持っている着物は
両親から送られた、長い着物の歴史上で最高の着物】
だという事を……
そうすれば決して粗末に扱うことなど出来ませんよね!