初めての着物リメイクでは羽織の使用がおすすめです。
2018/02/10
初めて着物リメイクされる方は、もしお持ちでしたら「羽織」をリメイクするのがお薦めです。
なぜかと言うと、
昨今では、着物は着る機会があったとしても、羽織はまず着ることはないと思います。
なので、「お試しリメイク」という意味では、羽織リメイクから手を付けるのが賢い選択だと思います。
着物リメイクも、何回か経験しながらコツというか、「この生地・柄・色には、これ」「これを作るには、この着物」というような事がわかってくるものです。
失敗、あるいは完成した後で「出来映え」が良くない、と思っても後の祭りです。二度とその生地は手に入りません。
失敗のリスクを回避する意味でも、着物や訪問着・振袖をリメイクする前に、お持ちでしたら羽織をリメイクされることをお薦めいたします。
羽織でも、ドレス以外なら生地の量も足りますので、ほぼ何にでもリメイク可能です。(小柄で標準体型の方ならドレスでもデザイン次第で可能です。)
「この着物を○○○にリメイクしたい」というお考えも、よくわかります。
しかし、着物リメイクでは、
●生地の劣化
●生地の特徴とリメイク品との相性
●副資材の選び方(接着芯など)
●強度対策
など、制作過程でさまざまな問題が発生し、それをクリアーしなければなりません。
形だけなら、ミシンが扱える方なら何にでもリメイクは出来ると思います。
しかし着物リメイク品は、観賞用(当店でいえば額装やフラワー)以外は、「ご自身で使用する品物」あるいは「ご自身で着用する洋服」であるはずです。
その「使用」「着用」に耐えうるように作らなければなりません。
そういう事は、1、2回リメイクして、それを使用してみて始めてわかってくるものです。
リメイク店に依頼しておけば安心、というのは???
私の知る限り、ホームソーイングレベルのお店もあります。
たとえばネットのリメイク店選びで、一つ私が助言するとしたら…
●小物やバッグなどを主に扱っているお店に、洋服やドレスの仕立てを依頼するのは如何なものかと思いますし…
●反対に洋服やドレスを扱っているお店は、小物やバッグを仕立てても上手なはずです。
ともかく、
ご自身でリメイクを初めてされるにしろ、リメイク店に初めて依頼するにしろ、お持ちならば「羽織のリメイクでお試し」してみてください。
ちなみに、羽織の生地量では、大きさで言えば、膝下丈の長袖ワンピースやコートまでなら大丈夫です。(小柄な標準体型の方はドレスも可。)
また工夫次第では、お揃いの日傘&バッグ&小物、なんかも可能ですよ。
当店いにしえでも、羽織をリメイクされる方は意外と多いです。