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着物から生まれた新たなリメイク

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コート・ジャケット・ワンピース等(H様)

大島紬のアンサンブルから、コート・ワンピース・バッグ・日傘にリメイクさせていただきました。いつも言っていますが、お揃いで作れるのが着物リメイクの魅力の一つです。コートの裏地は一見して派手に感じますが常に見える訳ではありませんので、思い切って派手な着物生地を選ぶのが正解だと思います。チラッと見えるだけの部分なので「見せる」という意味では、ぼやけた色や地味な色ではファッション性に欠けますから。

喪服を、洋装の喪服にリメイクしました。お葬式で黒紋付きを着る機会のなくなった人は、このような形で洋装喪服にされたら良いと思います。洋装の喪服はお持ちではあるものの買ってから年月がたっていて、デザインが古い・サイズが窮屈などの問題がある人は多いはず。せっかく手元にシルクの着ない黒紋付きがあるなら、それを洋装に変えれば高級な洋装喪服になります。黒紋付きに入っている「家紋」を入れる事も可能ですよ!

上のボレロの裏地です。お葬式では裏地は見えません。こうしておく事で、コーディネートによっては普段にも羽織れると思います。着物リメイクは「着ない着物を生かす」のが目的です。より着る機会を増やすデザインや作り方をしたほうが、お得ですし、何よりも着物を買い揃えてくれたご両親に対する「親孝行」とも言えると思います。着る機会を増やすリメイクのコツは「シンプルデザイン」と「兼用」にする事です。

今日の写真はすべて同じ方のものですが黒紋付きが袷と単をお持ちでしたので、ジャケットも作られました。黒のジャケットは普段着としてはとても上品に見える色だと思います。とてもシャープに見えますし、何にでも合わせやすいですよね! もちろん裏地はお決まりの「別の着物生地」を付けてオシャレに。

2020/10/09

着物を洋服にリメイクする場合のポイントは、

●正装の着物(黒紋付・留袖・色無地・訪問着)は、フォーマルな洋服に。
●その他の着物(小紋・大島紬・羽織り)は、カジュアルな洋服に。

このように考えればイメージし易いと思います。

もちろん例外的なリメイクもありますが、基本的には着物は正装・普段着(遊び着)にきっちり区分けされています。
正装着物の色柄や織りはそれ相応のものだし、普段の着物のそれもまたそれ相応の色柄をしています。

そのきっちり区分けされた着物をリメイクするのですから、正装着物はフォーマルに、普段着物はカジュアルにリメイクするほうが色柄的にも合っていますし自然です。

これを着物リメイクのアイテムに落とし込むと…

フォーマル = ドレス・洋装喪服・ワンピース
カジュアル = コート・チュニック

代表的なものとしては、こうなります。
ただし、上でも書きましたが例外的なリメイクも当然あります。

たとえば
「美しい、あるいは品のあるチュニックを作りたい」などです。

普段に着るための美しい・あるいは品のあるチュニックやワンピースを作りたければ、「元の着物の色柄も美しい・品のある着物を使う」必要があります。
となると必然的に、訪問着か、あるいは小紋でも美しく品のある小紋でなくてはなりません。

言い訳に聞こえるかもですが私達作り手は、デザインはどうにでも出来ますが生地や色柄は選べないからです。

前にブログで書いたのですが、

・綺麗な(価格高い・シルク)着物をリメイクすれば、綺麗なものが出来る。
・普通の(価格普通・シルク)着物をリメイクすれば、少し綺麗なものが出来る。
・廉価な(価格安価・化繊など)着物をリメイクすれば、普通なものが出来る。

全部が全部とは言いませんけど、これ、ある程度は事実です。

なので、

元の着物の「格」や「価格」に見合った着物リメイクをするほうが、仕上がりもそれに見合った品物になり易いです。

ということをお伝えしたいのです。

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