着物リメイクのエンディングドレス
色無地の着物をエンディングドレスにリメイクしました。笠に見立てた帽子。六文銭を入れる頭陀袋に見立てたポーチ。手と足を守る手甲と脚絆もドレスに似合うようにリメイクしています。
着物リメイクのエンディングドレスです。右は、上から笠→帽子、頭陀袋→ポーチ、手甲→ドレス風の手甲、脚絆→ドレス風の脚絆にそれぞれリメイクしています。
2022/10/01
今、少しずつですが現代風の死装束として、エンディングドレス(正しくはフューネラルドレス)が広まりつつあります。
この、エンディングドレス。
わざわざ一般の生地で作られた既製品を購入して、ご自身あるいはお身内の最期のご衣裳にしますか?
という疑問が私は前々からありました。
私が着物リメイクの仕事をしているからだとは思いますが…。
「ほとんど来ていない新品同様の着物(生地)があるのに」
「しかも、その着物は親に買ってもらった着物なのだろうし」
「なぜ、それを活用しないんだろう」
「最期にそれを着て差し上げれば良いのに」
といった疑問です。
今どきエンディングドレスは、葬儀屋さんやインターネットでも売っています。
でもそれは、洋風の生地で作られた既製品です。
もちろん、それが良い、という人もおられるでしょう。
また、お手持ちの着物の存在を完全に忘れておられる人もいるでしょう。
着物をエンディングドレスにリメイク出来る事を知らない人が多いので、考えが及ばないのだとも思います。
●着物はエンディングドレスにリメイク出来ます。
お手持ちの着物のためにも、
エンディングドレスをお考えの人は、着物リメイクのエンディングドレスも一考していただればと良いなと思います。
PS.
尚、着物をそのまま死装束として着るには無理があります。
通常着物は右前に着ますが、死装束は「経帷子きょうかたびら」と言い、着物と逆の左前に着せます。
柄のある着物の場合、通常は柄を見せるため右前に柄があります。
これを左前に着せると柄が隠れてしまいます。
また帯も巻きづらいので、着物のまま着るのは適していないと思います。
「じゃあ、右前でいいのでは?」
「帯ではなく、腰紐でいいのでは?」
との考えもありますが、
現代風とはいえ、今までとあまりかけ離れた事をするのも避けたほうが良いように思います。