留袖ドレスの基本形【フレンチタートルネック・ストレートタイプ】
2015/05/31
本日は、50才代以上の方に人気の、留袖ドレスをご紹介します。
黒留袖は、お子様のご結婚式が終わると「お役目終了」ですが、最近では、お子様のご結婚式も着物(黒留袖)ではなくドレスで出席したい、とのお母様が増えています。
着物離れが進んでいる証拠ですね。
私達、着物リメイク業界にとっては追い風です。
が、しかし、着物を扱う人間として、着物文化(着物生地)の継承を「リメイク」という形でしか残し辛い現状を考えると、一人の日本人としては複雑な気持ちです。
さて、この留袖ドレスですが、やはり50才代以上の方のご注文が多いです。
なので、お肌の露出を少なくしたい、という方が多く、フレンチタートルネックの長袖というご選択をされる方が大半です。
ネックラインをオープンデザインにしてノースリーブ、別注でボレロ、という選択もございますが、その場合は首元がどうしても露出しますので、共布でスカーフを仕立てておいたほうが良いでしょう。
裏地は、留袖の裏地を使ってもよいですが、別に長襦袢があればその生地を使用するのもオシャレだと思います。
また、ご高齢になる程、脱ぎ着しにくくなる為、背中ファスナーは50センチ位の長めにしておいたほうが良いと思います。
こうすることで、着用する時、かぶるのではなく、足元からはく感じで着られます。
そして、留袖には家紋があると思いますので、両肩口・背中首元などにもってくるとカッコイイと思います。
留袖ドレスの基本形は一応こんな感じですが、お客様のご要望により、シルエットラインやネックデザインなど、さまざまなご要望に対応しております。
また、当店の仮縫いは「本生地を切らずに」行っています。
そうすることで、
本生地でのフィッティング
お客様の目で柄合わせを確認できる
大幅な変更に対応できる
を実現しております。
良い作品に仕立て上げる為には、
「手間はかかるが、正しいやり方」…というものが必ずあります。
私達の工房は、そこを大切に考えて着物リフォームに取り組んでいます。