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【着物】や【着物リメイク】で「既成概念」って良い事?悪い事?

フラワー

玄関マット

エンディングドレス

2017/06/16

私がこの業界に飛び込んだ理由の一つに「マイナーな業界」という事があります。
言い換えると「ライバルが少ない」という事ですね

着物自体は女性なら誰もが持っているし世界的にも大変メジャーな衣装です。
ただ、そのほとんどが"箪笥の肥し"状態。

ここに「着物リメイクには大きな可能性がある」と感じました。

ただし、マイナーなので”お客様自体が少ない”という業界でもあります。
なので、お客様の裾野を広げる、という事は大切な目標の一つでもあります。
これは私に限らずこの業界に携わる人は皆、そう思っていると思います。

ただ、"目標"があれば、その"手段"がありますよね。
この、「手段」に関しては業界人それぞれに違うわけです。

今日は私が、着物リメイクの裾野を広げるために実践している事の一つを書いてみたいと思います。


●マイナーなものをメジャーにするには、それまでの既成概念を打ち破る必要があります。

そこで、着物リメイクでの「既成概念」ですが、私は”二つある”と思います。

着物リメイクで作る物って、だいたい決まってますよね。
「洋服」・「バッグ」・「日傘」・「クッションカバー等のカバー類」・「敷物」・「ポーチ等の小物」・「タペストリー等の飾り物」…
主には、こんなところでしょうか。

実はこれが、一つめの「既成概念」です。

これらは正確に言えば、着物リメイクでの「定番商品」です。
出来映えを問わなければ、縫い物の出来る人なら誰にだって作れます。

でも私達、着物リメイク店に求められているものは、
「綺麗な縫製仕上げ」ではありません。
こんなのは、当たり前のことです。

大切な事は、「今までにない着物リメイク商品」の開発やデザインなどを発信することだと感じています。

着物は「布」で出来ています。
なので既存の品物で「布」を材料にしている物なら何でも作れるはずです。(もちろん着物生地の対応性の問題もありますが…)

●「既成概念」をなくす事で着物リメイク商品の裾野を広げる。

  玄関マット
  エンディングドレス
  フラワー

これらは、それを実践した商品です。
ただ、玄関マット・エンディングドレスについては賛否両論あります。

それぞれ、「着物を足で踏んでいいの?」、「白装束じゃなくていいの? 派手過ぎじゃない?」といった声です。

一方で、
「箪笥の肥しこそが着物にとって最大の不幸。どんな使い方(リメイク)であれ箪笥の肥しよりはマシ」という声も多いです。

どの世界でも、新しい試みには必ず「保守」と「革新」がぶつかり合うものですよね。


そして

二つめの「既成概念」は…解かりやすく言えば、

たとえば、「敷物は四角形とは限らない」
あるいは、「クッションカバーのファスナーは、サイドや裏面センターとは限らない」
さらには、「バッグは反物幅の範囲で作るのが理想とは限らない」

という事です。
内容を簡単に説明すると、

扇型の敷物もあるでしょう。
違和感なければ、どこにファスナー付けてもOKでしょう。
反物幅でバッグを作ると、小さくて使い勝手が悪いでしょう。

という事になります。
詳しくは、過去の記事で説明していますので、そちらを参照してください。

敷物は四角形とは限らない

クッションカバーのファスナーは、サイド又は裏面センターとは限らない

バッグは反物幅の範囲で作るのが理想、とは限らない

要は、これは、こうあるべきという概念はない、ということです。

改悪ではダメですが、改善と思えるなら積極的に行ってみることが大切なのではないでしょうか。
これが正解だ、というのは永遠にないと思っています。

「敷物だから、四角形でいい」
「着物生地は幅35㎝だから、その範囲内で作るのが良い」
「この柄の意味はこうだから、これにリメイクするのは良くない」

とか、

「着物を踏むのは良くない」
「死に装束は経帷子(白装束)であるべき」

という保守的な考え方もあるし私も日本人なので理解もできます。

だけど…

今の各家庭の着物の保管状態では
あと50年もすれば
着物そのものが朽ち果てる

のではないですか?

そうなっては「再利用」どころではありませんよね。

着物をどんなリメイク品にするとしても、"永久に箪笥の中"よりはマシなのではないでしょうか。



PS.

最後に
着物リメイクではなく
「着物そのもの」で考えてみましょう

時代の流れで着物を着る人は破滅的に少なくなりました
その原因の一つは「不便」だからです
 ①着る難しさ
 ②メンテナンスのわずらわしさ

でも…

若い女性を中心に「たまには着物を着たい」という人は多いです
だけど、①②が原因で行動出来ないのです

だったら

「2分で着用でき、家で洗える」形態安定加工の着物を作れないか?
と、私だったら考えます(出来る・出来ない、は別ですけどね)

「そんなものは、もはや着物ではない」
「着物とは文化であり、不変のものだ」
という人も大勢いることでしょう

これこそが「既成概念」だと思います

時代は移り変わるもの
大切な文化も、守れなければ何の意味もありません
着物文化は、一部の着物愛好家だけではなく
国民全員で守り、未来永劫に継続してゆくのが理想です

その妨げになる事は改善する必要もある、と私は思います

既成概念は時として、人の知恵を阻害します

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